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簡単!多目的スペースの作り方


パンデミックの発生により、私たちの生活スタイルが大きく変化しています。私自身を含め、多くの人々が長期にわたって在宅勤務を行っています。複数の家族と生活をしている人の中には、家の中に十分な自分のスペースがなくて、ストレスを感じている人もいるでしょう。あるいは、一人暮らしの人であれば、かつてのように友達たちと外出する機会も大きく減り、家に一人で居ることが長くなったことでストレスを感じている場合もあるかもしれません。

生活スタイルの変化により、快適に家族と住めるように、家の中に多目的スペースを作りたいと私の元へ相談しに来る方々が最近増えて来たように感じます。会社経営者でありながら、妻であり5歳の息子さんを持つ母である、上坪可奈さんも、その一人です。

彼女の要望は、寝る場所・ピアノを弾くことができるレクレーションエリア・仕事ができるホームオフィス、という3つの目的が詰まった「多目的ベッドルーム」を作ることでした。彼女が以前私の家に遊びに来た時、私がリビングルームに作った夫のホームオフィスと、ベッドルームに作った私のホームオフィス・またそこに作り足した、音楽やエクササイズを楽しみ、リラックスができるレクレーションエリアを見て、インスパイアされたようでした。実際のプロジェクトに関しては、もっと詳しく画像や動画と共に、後日ゆっくり書きたいと思っています。しかし今日この記事では、私が彼女に教えた、 新しいものを買い足すことなく簡単に多目的スペースを作ることができるコツを、ご紹介したいと思います。

多目的リビングルーム

1)私たちのリビングルーム

2)夫のホームオフィス

3)ダイニングエリア





多目的ベッドルーム

1)私たちのベッドルーム

2)私のホームオフィス

3)ホームオフィスからの風景

4)レクレーションエリア









多目的ベッドルームのプロジェクトの準備をしている際に、彼女がある日私にこうぼやいたことがあります。「毎日ダイニングテーブルでリモートワークをすることに、もう嫌気がさしているの。気持ちの切り替えをするのが大変なのよ、ファミリーライフモードから仕事モードに切り替えるのにエネルギーを消耗するの。」

彼女の気持ちはよく理解できました。プライベートと仕事の境なく、毎日長時間家で働いていたら、それは誰でも脳が疲労します。パンデミック以前は、職場まで行く「通勤時間」というものがあって、そこで普通ならプライベートライフモードから仕事モードに頭を切り替える準備ができていたのに、今の彼女にはその切り替え時間がありません。

そこで、私は彼女に、今のその状況を簡単に変えられるコツをいくつか教えました。まずは、彼女が仮の仕事場として使っているダイニングテーブルに、2つの役割を持たせること。つまり、家族と共に食事を楽しむ、従来の役割である、食卓…そして、集中して仕事ができる仕事机、という2つの役割です。

1) 食卓を仕事机に。

元々は、4脚の椅子付きの四角い食卓で、同時に4名が座ることができるようにセッティングされていました。

Image A



私が提案したことは、まず、壁側の椅子1脚を除け、テーブルを壁にくっつけて窓に顔が向くように、つまり背中が廊下・リビングルームに向くように座ることで、他の家族の姿をなるべく見ないで済むように座ることです。4人掛けのままだと、どうしても食卓感が抜けません。彼女が座る椅子以外に2脚を残したままなのは、向かい(あるいは隣)の1脚は彼女の夫でありビジネスパートナーのサーシャが座ってミーティングテーブルとして使うことができますし、もう1脚は 急に息子のカイくんを見なくてはいけないような場合にも使えるからです。(Image B)

Image B




私がこれらの提案をした後、彼女は早速写真付きでメッセージを送ってくれました。

「まるで魔法みたい!ただ、食卓の位置を変えて、いつもと違う席に座ってるだけなのに、全く気分が違うし仕事にすごく集中できるわ、以前よりも!」




もし、朝昼晩と家族で三食、食卓で食事するのであれば、1食40分かかると仮定すると、このテーブルが食卓として使用されるのはたったの120分、つまり、1日のうちのたったの12分の1。一方、もし一日8時間あるいはそれ以上の時間、このテーブルでリモートワークをするのであれば、1日のうち4分の1、つまり食卓として使う時間の4倍もの長さ仕事机として使うことになるのです。

(注:もしこの場所がダイニングエリアとしてのみ使われるのだとしたら、このような食卓のレイアウトは提案しません。なぜなら、もし1サイドを壁にくっつけてしまうと、気(エネルギー)がスムーズに流れず、風水ではそれを良しとしません。しかし、スペースを無駄使いしないためにも、3人家族なのでこのやり方でも問題ないでしょう。来客時に4席セッティングへ戻せば良いのですから。

1) さらに私が彼女に提案したことは、食事をする時・仕事をしないときは、素敵なテーブルクロスやランチョンマットをテーブルにかけることです。そうすることで、このテーブルに2つの役割を持たせることができます。テーブルを各目的ごとにセッティングしている時間に、彼女はファミリーモードから仕事モード・仕事モードからファミリーモードへスムーズに意識を切り替えることができます。




折りたたみ式ディバイダーや、のれん、あるいはスライディングドアなどを、ダイニングエリアと廊下の境に置くことができれば、尚良いです。なぜならば、風水では、ホームオフィスの椅子の後ろには壁があることを良しとするからです。(コマンドボジション、と呼びます。)しかしもし彼女がそのような座り方をしてしまうと、このダイニングの作りだと、彼女は顔をキッチンの方へ向けて仕事をせねばならず、それはまた気が散るので、窓を向く座り方を今回はお勧めしました。

Image C






ご自宅に多目的スペースを作るに当たって考慮すべき重要なポイントは、以下の通りです。

1) その部屋に、どんな役割を持たせたいか。ダイニングルームにホームオフィス?ベッドルームにレクレーションスペース?現在効果的に使えてない、無駄なスペースがないか。

2) 折りたたみ式ルームディバイター、カーテン、観葉植物、パネルなどのようなディバイディングシステムを取り入れることに抵抗がないかどうか。あるいは、物理的に部屋を区切るよりも、視線を変えたり・家具の配置や色などを変えることによる心理的な区切り方を好むか。

私は、どんな家でも多目的スペースは作れると思っていますし、まさにそれが今多くの人々に求められていることを確信しています。たくさんの人が家で生活をし、家で働き、家でエクササイズをする、、、そんな今だからこそ。

カナさんの「多目的ベッドルームプロジェクト」に関しては、プロジェクトが完了次第、また追って詳しく描いて見たいと思っています。この記事をお読みになって、多目的スペース作りに関するご質問などありましたら、お気軽にお問い合わせください!

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